怒らない技術

昨日『怒らない技術』と言う本を読んだ。
書店でかなり売れている本のようで、目立つ場所に山積みされて売られていた。

読み始めると、人気の理由が直ぐに分った。
それは、読みやすい平易な言葉遣いで、著者本人の実経験を元に書かれていたからだ。

つまり、著者の嶋津さんも、昔は怒りやすくいつもイライラしていたそうだ。
会社では、部下に対してKKD(恐怖、脅迫、怒つき)マネージメントをしていたそうだ。本人もそれが、俺の正しいやり方だと思っていたそうだ。しかし、後を振り返れば、 KKDに耐えられない部下達が皆辞めていってしまったのだそうだ。
それを機に反省し、思い改めるようになったそうだ。

この本の内容は全てここに書けないけど、自分のうつ病に効果が有りそうな事だけをポイントとして書いておきたい。

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怒らない技術 【嶋津良智 著】
以下、この本についての「私なりの解釈」を記す。
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【ポイント 1】
先ず、以下 3つの事を守る事。
1、怒らない
2、落ち込まない
3、他人のせいにしない

1の『怒らない』は、最初私は「怒らない技術なのだから、当たり前じゃん!」って思ったけれど、そう単純な事ではない。怒っても怒らなくても既に起きてしまった過去の結果を変える事はできないのだから「怒っても意味がない」と言うのだ。なるほど、確かにそうだ。

例えば、私が大切にしていた高価なカメラを、息子に壊されてしまったとする。息子は悪気があって壊したのではなく、いじって遊んでいる内に壊してしまった様な場合、息子に怒っても怒らなくても、カメラが壊れた過去の事実はもう変えられない。むしろ、高価なカメラを息子が自由に触れる場所に置いておいた私に問題があったのだ。
だから、息子(他人)のせいにせず、怒らず、カメラが壊れたと言う変えられない事実(過去)に落ち込まない事が最善策なのだ。

そして更に、「先ずカメラを修理しよう。そして息子に『カメラを触らないでね』と優しく説明し、その後息子の手の届かない所へカメラを置こう。」と考えていく。

【ポイント 2】
人間には、大きく分けて以下の3タイプが存在する。
1、考えてから動く人
2、考えながら動く人
3、動いてから考える人

どのタイプが良いとか、悪いとかはない。
但し、考えているだけで一歩も動かないのは良くない事だ。

【ポイント 3】
一流会社の落ちこぼれ社員になるより、二流会社の中級以上のポジションにいる方が心地よい。

【ポイント 4】
低い目標を多く立てて実行していく。
高い目標を立てて失敗し落込むより、低目の目標を立てて沢山成功体験をしていった方が心地よい。

【ポイント 5】
少し高目の目標を立てなければならない時、目標を達成できた時の自分へのご褒美も同時に設定しておく。これにより、モチベーションや達成感が更に増していく。

【ポイント 6】
あまのじゃくになって(つまり、他人とは違う行動をとって)、競争相手がいない土俵(状況)を作って一人勝ちする。

【ポイント 7】
完璧(100点)を求めない。むしろ、 70点辺りを目標にし、 80点だった時には、『80点も取れた!』と喜ぶように気持ちをコントロールする。

【ポイント 8】
わからない事があれば、相手が部下や後輩でも『素直に』質問する。
質問された部下や後輩は、一瞬驚くかも知れないが、上司や先輩から信頼されていると感じ互いの信頼関係も良くなっていく。

【ポイント 9】
双方向コミュニケーションを取る事。
いくら仲の良い人間同士でも、互いに無言でいては、相手の気持ちを理解するのは容易ではない。また、片方の人だけが話をし続けるのも良くない。

【ポイント 10】
3合い主義を大切にする。
1) 助け合い
2) 分かち合い
3) 譲り合い

【ポイント 11】
人間を一本の木で例えると、以下のようになる。
実) 成果、結果
幹) スキル、テクニック、知識
根) 心構え、物の見方、考え方
一番目に見え易い『実』や『幹』に注目してしまいがちだが、ー番大切なのは外からは見えづらい『根』の部分である。

【ポイント 12】
自分の成長を自分で認め、自分を褒めてあげる。

【ポイント 13】
自分が心地良くなる過ごし方を知っておき、ストレスが溜まりそうになってきたら、それを実行しストレスを発散させる。

【ポイント 14】
身近な人に自分の良い点を50個紙に書いてもらう。
最後の方に書かれた内容の方が、自分でも殆ど意識していなかった点が書かれることが多く、自分の胸にグッと来る。
また、書いてもらった50個リストを宝物にして、机の上に貼っておく。

【ポイント 15】
第二次感情より第一次感情を大切にする。
例えば、帰宅が遅くなった娘に対して、『馬鹿野郎!』と怒鳴りっけるのは良くない。この怒鳴る感情は第二次感情であって、それよりも前に『こんな遅い時間になってもまだ帰ってこない。心配だ。』と言う第一次感情があった筈だ。
だから娘には、『帰りが遅くて心配してたよ。」と、第一次感情の方を伝えると良い。

【ポイント 16】
自分の心の中だけでストレスの処理をせずに、信頼できる人にその都度吐き出す。ストレスを溜め込まない。

【ポイント 17】
何かに失敗した時などは、『まぁ、いっか。』と思うようにする。これは『諦め』ではなく、全てにおいて成功できるわけではないと言う『見極め』をしているのである。


以上、自分なりにポイントを纏めてみた。
今日から、これらを実践していく決心をした。
ただし70点くらいを目標にし、それ以上の点数は敢えて取らない程度に頑張る事にする。

コメント

可愛い陳 さんのコメント…
自分も結構怒りやすい人なので、早速老金このBLOGを読んでみました。確かに起きてしまったことについて怒るのはよくないですが、わたしが平日良く周りの人に怒っているね。(恥ずかしいながら)

でも、これからもっと冷静に物事を考える習慣をつけたいと思う。悪いことがあったら、何の原因か、ほんとに相手に怒るべきか、怒ったら効果があるか考えてみるようにします。

考えるのは簡単ですが、実際にそのようにやるのは難しいですね。頑張ってみます。!~老金一緒に「分かち合い」しましょうね。fighting!fighting!!
金澤 良晃 さんの投稿…
陳様、スゴイ!!!

よくこんなに長い文章を全部読んだね!
(ウチの奥さんでさえ、全部読んでないよ!さっき電話でそう言ってた。)

書くのも大変だったけど、読む人はもっと大変だからσ(^_^;)

そして、確かに実行するのはもっと大変。でも、100点を取らないって思う程度に実行すれば良いから、そう考えたらちょっと楽かな。
匿名 さんのコメント…
奥さんは確かに全部読んでいない(ーー;)陳様はスゴい!
陳 さんのコメント…
ふふ、老金こそ、すごいだと思うよ。本を読んで、良くこんな長い文書を書いてまとめできたと思います。自分が文章を書くのが苦手なので、ちょっとうらやましいですね。

それに、読むのはぜんぜん大変じゃないよ。老金が頑張って纏めた大事な知識が、わたしが簡単に取っちゃって、逆に恥ずかしいです。ありがとうね。いつもたくさんのことを勉強できていてうれしいです。