「コクリコ坂から」を観て

今日、映画館で「コクリコ坂から」というジブリ映画を妻と観に行った。
とても良い映画だった。

朝鮮戦争後の横浜あたりを舞台にした映画だった。
主役の女子高生は、幼いころ父親を亡くし、経済観念のない母がアメリカに渡米してしまった為、高校生ながらも一家の家事一切をそつなく熟していた。

ところで、スタジオジブリの映画の主役は、女の子が多い。
例えば、
  • 風の谷のナウシカ: ナウシカ
  • 天空の城ラピュタ: シータ
  • となりのトトロ: サツキ
  • ハウルの動く城: ソフィー
  • 魔女の宅急便: キキ
  • 耳をすませば: 雫
  • 千と千尋の神隠し: 千尋

今回の映画も主役も、メルというあだ名の女の子だった。
本名は、小松崎 海(こまつざき うみ)。

ジブリ映画のヒロインは、必ずと言って良いほど強い芯や信念を持っている。もしくは、劇中に強い芯を持った「しっかり者」へ成長していく。

その強い芯や、成長が、見ている者に感動と元気を与える。
今回のメルもそうだった。
元々小松崎家を支えるしっかり者であるが、高校生活をおくる過程で更に成長していく。


今回のもう一人の主役である、男子高校生の風間 俊(かざま しゅん)も良い男だった。
新聞部部長であり、闊達な男の強さがあった。


そして劇中で流れる「上を向いて歩こう」。
子供の頃よく聞いていたな。
坂本九が飛行機事故(1985年)で亡くなった時は特に多く流れた。
でも売れ始めたのは、この映画を見て1960年代初頭だったんだって思った。
こういう時代背景を想像して、改めてこの曲を聴くと、この時代の人たちの前向きな気持ちや、団結力がとても伝わってくる。

(ちなみに坂本九の出身地は、川崎市川崎区なんだそうだ。だからか。京急川崎駅の音楽が「上を向いて歩こう」なのは。)


この映画に出てくる登場人物は、それぞれ個性が有り、時々意見の衝突はあるものの、みな自分に素直で誠実で潔かった。
特に後半に出てくる大人たちが、みな器が大きくてカッコいい。

細かい事を書くと、まだ映画を見ていない方に失礼なので、これ位にしておく。

いや、最後にもう一言だけ。
この映画で「子供にとっての父親の存在の大きさ」を痛感した。

自分もたった一児であるが彼の父親だ。
まだ2歳9か月のチビッ子だけど、彼にとっては1人しかいない父親だ。
彼の為に、もっと立派な父親になってあげたい。そう思った。

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